今年から「静岡を売るプロ」を目指しているのですが、実際にいただくインバウンドのお仕事は海外の旅行会社から直接オファーをいただくケースがほとんどなので「日本全体をお願いしたい」と声をかけていただくことはほとんどです
そして先日、これまでで最長の手配依頼をいただきました。
なんと 29泊30日。
行程
仙台2泊 > 青森2泊 > 小樽3泊 > 旭川4泊 > 奈良3泊 > 広島1泊 > 屋久島4泊 > 鹿児島3泊 > 東京2泊
まさに日本縦断といえる旅程です。
一見すると有名どころを回っているように思われるかもしれませんが、このお客様は最近ちらほらと増えている「定番都市には行かず、静かな場所に泊まりたい」というタイプ。たとえば鹿児島なら繁華街・天文館そばのホテルではなく「桜島での宿泊」を希望されました。
にぎやかさよりも「日本の自然や日常」を体感したいというニーズが強くなっているのかなと思っています。
現場の大変さ
29泊30日ということは、ホテルだけで9カ所、交通手段も新幹線、特急、フェリー、レンタカーなど組み合わせが膨大です。そしてどうしても必要なところにはガイドの手配も。
しかも今回は屋久島4泊というリクエスト。縄文杉のトレッキングをどのようにするのか、またフェリーや飛行機の本数は限られており、天候による欠航リスクも考えななければなりません。
また、旭川と奈良では「都市ホテルではなく自然を感じられるロッジ風の宿を」という指定。ひとつひとつの希望に応えながら、移動効率を崩さないように調整するのは至難の業です。
当社ではインバウンド担当と手配担当の2名が中心となり、毎日何度も打ち合わせを重ねて作っています。
ありがたい話
こうした依頼をいただけることは本当にありがたいです。
実は並行して、さらに長い 31泊32日 の行程も作成中です。
北海道 > 東京 > 日光 > 東京 > 山梨 > 長野 > 高山 > 金沢 > 京都 > 大阪 > 福岡 > 熊本 > 沖縄 > 大阪
こちらも一筋縄ではいきません。
感じたこと
長期インバウンドを手配してみて感じるのは、旅行者の志向が確実に変化しているということです。
「有名観光地を回りたい」というよりも、“暮らすように旅をしたい” というかたがちらほら希望でいただきます。
静岡を売るプロを目指すものとしては、少しチャンスが来ているのかな思います。
静岡には富士山だけでなく、茶畑、温泉、漁港、地元の人しか知らない「静かな体験」が数多くあります。こうしたものを長期滞在型で提案できると面白いのかなと考えています。
29泊30日という大変な手配にトライしてくれているスタッフに感謝。
一定の地域からのお客様ですが、長期、ローカルと、少しですが旅先への要望の流れが変わってきていると思っています。静岡を売るプロを目指す私にとって、この経験をどう地元に還元していくか、頑張ります。