旅行業30年の私が旅館とホテルのHPでチェックしているところ

わたくし旅行業に携わって30年ちょっと。
団体旅行や企業研修、そして最近ではインバウンドにも取り組んでいます。そんな私ですが、仕事柄、毎日のように旅館やホテルのホームページを見ています。
今日は、どんなところ見ているのか紹介したいと思います。

ここで最初にお伝えしておきたいのは、「いい宿の基準は人それぞれ」ということです。
たとえば、普段1泊10万円の高級ホテルに泊まっている人からすれば、1泊3万円の宿は少し物足りなく感じるかもしれません。
逆に、料理が絶品でも施設が古くて味わいがある、そういう宿が大好きな人もいます。
ですから、これからお伝えするのはあくまで「私がチェックするポイント」。長年の経験から、「ここを見ればだいたい外さない」という目安をお話しします。
写真ではすごく良さそうに見えたのに、行ってみたら全然違った……そんな残念な思いをしないための参考になれば幸いです。



私は「施設案内」から見ます・・・。


① ロビーの写真

まず一番最初に見るのがロビーです。
ロビーが「広く」「清潔」で「イメージ」に合っているか。これは宿全体の印象を決定づけます。そもそもロビーの写真すら掲載していない宿もありますが、そういう場合は注意が必要だと思っています。
私の感覚では、ロビーがしっかりしている宿は、食事会場や宴会場などほかの施設もきちんとしているケースが多いです。ロビーの雰囲気は宿全体の鏡。和風なのか洋風なのかレトロなのかモダンなのか、だいたいロビーのイメージは全体と合致しているので必ずチェックしています。


② フロントの写真

次に見るのはフロントの写真。ここも「キレイ」「大きい」かを見ます。ここには宿の「規模」と「サービス力」が表れると思っています。
フロントが 大きな宿であればスタッフが多く配置され、対応もだいたいは安定しています。

なので、私はよく「施設案内」のページから見始めるます。
なぜならそこにロビーとフロントの写真が並んでいるからです。


たとえば先日訪れた西伊豆の「堂ヶ島ニュー銀水」。
ロビーが広く、明るく、少し洋風のテイストで、実際に行ってみてもホームページの印象そのまま。やはり期待を裏切らないすばらしい宿でした。
👉 堂ヶ島ニュー銀水HP


③ 風呂の大きさは「洗い場の数」で判断

大浴場の写真はとても立派に見えますが、写真だけではサイズ感が分かりません。そこで私が注目するのが「洗い場の数」です。
たとえば写真では広々としていても、実際は洗い場が4つしかない、ということも珍しくありません。
「洗い場の数 = 風呂の大きさ」。これは長年の経験から得たちょっとしたコツです。


④ 料理はよくわからない。

ごめんなさい、料理に関しては正直、写真や口コミでは判断が難しいです。なぜなら「美味しい・美味しくない」は人それぞれだから。
ただ、団体旅行を手配する立場から言えるのは、「品数」がひとつの目安になるということです。たとえば一般的な団体旅行なら12品前後がスタンダードかなぁというレベル。ただし12品だから絶対にいい、というわけではありません。
あとは海沿いの施設は料理が良い。これは海沿いの施設で料理が悪いと生き残れないという逆説的なイメージです。
とはいえ一定の金額を超えると、料理の内容だけでなく、食材、器やサービス、空間演出といった目に見えにくい部分が重要になってきますのでやっぱり料理は難しいです。
なので私は口コミをあまり重視しません。なぜなら料理内容に関する意見が多すぎて、逆に判断を迷わせてしまうからです。


⑤ 電話対応でその宿の本質が見える

最後にもうひとつ。これは最近わかりやすい、電話対応です。
最近はネット予約が主流ですが、それでも確認のために電話をかけることがあります。その際の対応で、宿のサービスがはっきり見えてきます。
先日、急に川崎で宿泊することになり、とにかく安さ重視で当日6,200円のビジネスホテルを予約しました。近隣の駐車場を紹介してほしいと電話したら「それはお客様で探してください」と言われ、嫌な予感、案の定でした。もちろん価格を考えれば仕方がないので何も言わず宿泊しましたが、電話対応はひとつの指標かなと



最後に
決して「失敗しない選び方」ではないので、ご理解ください。
「ジャラン」を見るときとかの参考にしていただければ程度でお考え下さい。
最終的には「誰と行くか」が一番大事だったりしますので。

ちなみに外観写真も見ます。
が、団体旅行においては夕暮れにチェックインすると外観はよくわからないというテクがあるため除外しました笑

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