「静岡ワイルド・ガストロノミー協議会」の田中ゆかりさん

先日、思いがけないご縁から、静岡ワイルド・ガストロノミー協議会の田中ゆかりさんとお会いさせていただく機会がありました。


きっかけは、11月に受注しているイタリア人インバウンドツアーのガイドを探していたときのこと。静岡市の新光明寺の山本住職よりご縁をつないでいただきました。
田中さんは、イタリア・トリノに17年在住されていた方で、現地では食に関する仕事に携わっていたそうです。コロナ前には、フリーランスとして日本とイタリアをつなぐプロジェクトにも関わり、イタリア人の専門家向けの日本研修で通訳を務めていた経験もあるとのこと。さらに実は、静岡では誰もが知る企業の役員さんでもあり・・・すごい人なんです。
ですが、実際にお会いしてみると、小柄で柔らかい雰囲気をまとった、とても話しやすい方で、うちのようなインバウンド業界の新参者にも本当に丁寧に接してくださり、気づけば2時間近くお話ししていました。

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田中さんが関わっている「静岡ワイルドガストロノミー協議会」は、「Place of Gastronomy(美食の地)」としての街づくりを目指して活動されています。

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正直に言えば、「ワイルドガストロノミー」という言葉自体、私は初耳でしたが、その考え方にすごく惹かれました。特に「ワイルド」のキーワードには個人的に感じている大井川沿線沿いの可能性にドンピシャでしたので熱く共感。
“観光”という視点は大事なのですが田中さんは「静岡に住んでいる人たちが、自分たちの街に誇りを持てるようにすること」が大前提とおっしゃっています。。それがやがてブランドとして外からも認知される。そんな土台のある街づくりを目指しているそうです。日本人が持つ自然や他人へのリスペクトに誇りを持ちつつ、海外から訪れる人たちにも、日本文化に敬意をもって来ていただきたい――そんな想いをお聞かせいただきました。

私自身、静岡市でインバウンドを取り扱う旅行業者として感じるのは、静岡市のインバウンドはぜんぜんで本格的なインバウンドが始まっているとは感じていません。もっと来てもらうにはどうしたらいいのか・・・とはいえオーバーツーリズムの問題や、実際に我々にオファーをいただく内容はそこでしかできない体験だったりしますので、他の都市の焼き増しでは難しいと思います。どうしても役所や観光協会が主導の取り組みになると「数」に目がいきがちですが、田中さんのような“本物を知っている方”が主導することで、これからの静岡は“質”を大切にした方向へ進んでいけるのではないか、という希望が見えました。
「求めて来てくれる人」に対して、静岡はどんな価値を提供できるのか。その視点を軸にした田中さんの姿勢や活動には、心から共感しました。

静岡ワイルドガストロノミー協議会のメンバー企業さんは名だたる企業ばかりで、うちのような小さな会社にできることは限られていますが、「できる範囲で協力させてください」とお伝えして、今回の出会いを締めくくりました。

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