前回の記事では、私が大切にしていることのひとつ「めぐりあわせ」について書きました。
今回もその続きです。
私がもうひとつ大事にしていること、それは「違和感」です。
ここで言う「違和感」とは、単に「お腹の調子が悪くなった」とか、体調面での違和感の話ではありません。
もっと、自分の感性、直感に近いもの。
正確に言うと――「自分の違和感を信用している」。
たとえば、何か新しい仕事の相談を受けたとき。
相手の話を聞きながら、内容はすごく魅力的に見えても、「なんとなく違和感があるな」と感じることがあります。
そういうときは、かなりの確率で後から「ああ、やっぱりな」となることが多いです。特に50歳を過ぎたあたりからこの傾向はまあまあ強いように思っています。
これは仕事だけじゃありません。
従業員さんとの関係でもそうです。
「最近、なんとなく違和感を感じるな」と思っていたら、しばらくして退職の相談を受けることがあったり。
あるいは、男女の関係でも同じ。
「うまくいってるはずなのに、なんだか違和感が拭えない」
そんなときは、時間差で別れがやってきたりします。主にフラれるパターンが多いのですが・・・。
違和感を感じるときって、理由をはっきり言葉にできないことがほとんどです。
「この人、ちょっと話がかみ合わないな」とか
「なんか言ってることが薄っぺらいな」とか
「表面的にはいい話だけど、奥に本心が隠れていそうだな」とか。
少し話しただけでも、違和感のある人というのは、
話の筋道が立っていなかったり、適当なことを言っていたりするものです。
こちらが聞いていると、なんとなく説明がズレている。
「それって本当?」と感じる。
そういう微細な「引っかかり」こそ、私はすごく大事にしています。
もちろん、違和感を感じたからといって、すぐに相手を否定するしません。
むしろ、違和感を感じたときこそ、もう一歩、慎重に。
深く観察して、自分なりに確認する。
それでもやっぱり違和感が消えないなら、それはたぶん「本物」だったりします。
だから、違和感を無視しないで。
「自分の違和感を信じる」ようにしています。
違和感を大切にするというのは、同時に「人を頭ごなしに否定しない」ということでもあります。 違和感を感じたら、まずは距離を取ってみる。
焦らず、相手を観察する。
「違和感を信じる」ようにしています。