旅館の「泊食分離」

Yahoo!ニュースで「泊食分離」についての記事を読みました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/41573c9f0e6aa660e0c2113242cdfd121ef50901?page=1

ざっくり言うと、「旅館の食事はやめて、宿泊だけに特化したほうがいいんじゃない?」って話。

これ、個人的には地方の温泉街では基本的にアリだと思ってます。
「2食付きの旅館=古い」とか、「インバウンド的に」っていう意見には、ちょっと違和感があるんです。

というのも、旅館でのごはんって、旅の楽しみの一つじゃないですか?
特に、普段家事を頑張ってる女性のお客様からは、「上げ膳据え膳ってほんとに最高!」って声、めちゃくちゃ聞きます。
自分で何も用意しなくていい、美味しいごはんがズラッと並ぶあの贅沢。
あれはやっぱり旅館ならではの魅力だと思います。

ただ、旅行をつくる立場としては、泊食分離してもらえると提案の幅が広がってありがたいのも事実。
「夕食はこのレストランどうですか?」とか、「周辺の人気グルメを楽しんでみましょう」とか、いろいろ組み合わせやすくなるんですよね。

あと、記事の中にあった「旅館が食事を出すから地域の飲食店が盛り上がらない」って意見。
これには正直、ん〜?って思いました。
魅力のある飲食店って、旅館がどうとか関係なくちゃんと流行ってますよ。
「囲い込みが悪い」ってよりも、そもそも「また行きたい!」って思わせるような工夫や体験が足りてないお店が多いだけなんじゃないかなと。

それからもう一つ。記事では「外国人観光客は日本食=寿司・焼肉・ラーメン」みたいな書き方がされてたけど、それも一部だと思います。
確かに、ラーメンや回転寿司がウケるのは間違いない。でもそれ以上に、日本の食文化そのもの──季節感とか盛り付けの美しさとか──に魅力を感じてる海外のお客様ってすごく多い。

例えばこの前、アメリカから沖縄に来たお客様の手配をさせていただいたとき、沖縄民謡が聴けて沖縄料理が楽しめる店をご紹介したんですよ。
「ちょっとベタすぎるかな…?」って内心心配してたら、めちゃくちゃ大喜び!
結局、食事と一緒に「文化」も楽しめることが、一番記憶に残るみたいです。

最後に、静岡県で「泊食分離」がうまくハマりそうなエリアってどこだろう?って考えてみたんですが、
熱海・伊東・長岡・修善寺あたりなら、飲食店も多いし、分離型にしてもやれそうなかなぁとか思っています。
でもそれ以外の地域では、ただ「時代だから」ってのはちょっと違うかなと。
その地域ならではの特性とか、周辺の飲食環境をしっかり見て、「自分たちはどっちで勝負するか?」を決めた方がいいですよね。
なにわともあれ静岡のインバウンドが盛り上がるとイイですね

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