旅仲間がいい


普段は観光を仕事にしている立場ですが、やっぱり「旅」というのは誰と一緒に行くかで大きく変わるものだと改めて感じました。今回の万博旅行でも、それを強く実感しました。


万博を一緒に行った“仲間”
今回ご一緒したメンバーは、年齢も近く、旅の感覚も似ている人たちでした。
万博の会場はとにかく広く、猛暑の中での移動はなかなか大変です。無理に全部を詰め込まず、同じくらいの体力感覚で「ここまででいいよね」と切り上げられる仲間と一緒だからこそ、楽しく過ごせたのだと思います。
初日の夕食は「ぷれじでんと千房」という、全国的に有名なお好み焼き屋「千房」の系列のお店です。お好み焼きのコース料理なのに8,500円。そう聞くと少し驚くかもしれませんが、誰も「高いからやめよう」という話にはならず、「面白そうだから行ってみよう」と気持ちが一致したのがよかったところです。決して贅沢が目的ではなく、「静岡には無いし、多少の出費も体験のうち」という共通の感覚が心地よいのです。

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2日目は“ノープラン”の自由さ
2日目は仕事の都合で帰るメンバーがいる可能性もあったため、あえてノープランにしました。これもまた大事な選択でした。予定をぎっしり詰め込む旅よりも、その場の状況で動ける方が、気持ちも楽になるし余裕もできます。実際、私は夕方に大阪で別れて京都での懇親会に参加しました。こんな自由な感じがイイ。

結果的には翌日仕事で帰る人はいなくて、天気が良かったのでアベノハルカスの展望台のさらに上、ヘリポートツアーに行きました。地上300メートルを超える場所から大阪を一望できる体験は、特別感がありました。
遅めのお昼は鶴橋で焼肉とビール。これは「せっかくだから鶴橋で焼肉でも食べようかー」ということで有名なコリアンタウンの鶴橋まで移動しました。安くてうまかった。街の雰囲気もディープな感じですごく良かった。

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旅仲間の条件
振り返ると、今回の旅が楽しかった一番の理由は「旅仲間の質」でした。
・人数は多すぎず、少人数で動きやすいこと
・体力や行動ペースが近いこと
・「多少の出費も楽しさのうち」と考えられる感覚の一致
これらが揃うと、旅のストレスはぐっと減ります。逆に、感覚がズレていると「もっと観たい」「もう疲れた」「高いからやめよう」などの不満が出やすくなり、旅そのものがぎこちなくなるのです。

旅行会社の仕事というと、交通や宿泊の手配をきっちり整えることが中心と思われがちですが、実は“誰と行くか”を整えることも重要な要素なんじゃないかと感じています。


旅行の形としての「旅仲間」
この「旅仲間」を軸にした旅行スタイルもアリなんじゃないかなと思っています。
少人数で現地集合・現地解散。国内なら1〜2日、海外でも最長3日ほど。全員で行動するのは「ここだけは外せない」という体験に絞って、それ以外は自由行動。そんな緩やかなスタイルみたいなものがこれからの旅行のニーズで出てくるのではないかと考えています。

旅行会社ができることは、その「ここでしか体験できないこと」を企画し、旅仲間をゆるやかに管理すること。例えば、チケットや移動は各自で手配してもらい、現地では特別な体験や食事だけを一緒に楽しむ。


旅行は場所や体験だけではなく、「誰と行くか」で大きく変わります。
今回の万博旅行を通して、改めてそれを実感しました。動きやすい人数、同じ感覚で旅を楽しめる仲間、この存在があるだけで、だいたいの旅はたのしいものになるように思います。

旅行会社の仕事においても、「旅仲間」という視点はこれからのヒントにならないかなと思っています。
(旅行のビジネスとしてどうなのか、はもう少し検討する余地があるのかもしれませんが)

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