シニア層の旅離れについて

“旅離れ”が進んでるらしい。
明治安田総研の調査によると、コロナ明けの2024年、日本人の国内旅行の総消費額はコロナ前よりも増えているらしいんです。
「おお、旅行業界回復してきたな」と思いきや――。
実は、旅行者数で見ると、特にシニア層(60代・70代以上)で大きく減少しているとのこと。
20代は増えていて、30代は横ばい、40代から少しずつ下がって、70代でガクッと落ちてる。
逆に言うと、若者が旅を楽しんでいるのはとても喜ばしいニュース!
でも、じゃあなぜシニアは旅行に行かなくなったのか。


お金がないわけではない
高齢になったから生活が苦しくなって…という話かと思いきや、意外にも世帯収入の大幅な減少は見られていないそうです。
旅行に出なくなった理由としては、
✔︎ 物価高による「マインドの冷え込み」
✔︎ スマホ前提の観光DX(=デジタル化)の進行
などが大きく影響しているようです。
たしかに、ここ数年、元気でアクティブな高齢者を以前ほど見かけなくなったかも…。


弊社では・・・
うちの会社でも、毎年のようにお申込みいただく高齢のご夫婦や、3〜5名の小グループのお客様がいらっしゃいます。
こういう手配は「ちょっと手間がかかる」ので、若干手配料をいただいています。でも皆さんそこをちゃんと理解してくださっていて、「その分、安心を買ってる」と思ってくれています。
だからこちらも、しっかり打ち合わせをして、旅行中に困らないように手配します。
・「奥さんが飛行機苦手なので新幹線で行きたい」
・「運転はできるけど1日100キロ以内にしてほしい」
・「ホテルの近くに食事できるお店がたくさんあるなら、夕食はいらない」
こんなご要望に合わせて、行程を丁寧に作り込んでいきます。
私のお客様は何年もお付き合いさせていただいてる方が多いので、同じ行先は最初から提案しなかったり、かなり細かな好みまで最初から盛り込んで提案します。
旅の“選択肢”を少しずつ一緒に整理していく、そんなイメージです。


今後、こういう需要は増える?
これから数年は、こういったシニア向けの丁寧な手配の需要は、むしろ増えてくるかもしれません
AIやチャットボットも便利だけど、うまく質問できないように思うし、情報の真偽の判断が高齢者にはむずかしいように思います「シニアにやさしいアプリ」が登場すれば理想ですが、そもそもアプリでというところに限界があるのが現実。


正直なことを言うと…
業界目線で言うと、こういった手配は「手間がかかる割に利益が出にくい」ので、やりたがらない人が多いのも事実です。
たぶん大手ではもうほとんど扱っていないんじゃないでしょうか。
旅行会社は「手配業」なので、同じ宿に1人で連絡するのも100人で連絡するのも、事務的には同じ。
なのに売上は大きく違います。
でも、うちは企画・手配・実行を一貫して1人が担当するスタイルなので、こういった手配も、キャリアを積む意味でも「大切な仕事」だと思ってやっています。
なんだかんだ言って、こういう手配ってけっこう楽しかったりするんですよね。

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