先日、イタリアからの大人数インバウンドグループの手配と運営を担当しました。
大型バス2台
11日間。
成田から東京、山梨、高山、金沢、京都、奈良、広島、姫路、そして大阪・関空へ。
日本の主要観光地を縦断する大規模な行程でしたが、無事に全日程をやり切ることができました。
今回の案件では、当社のインバウンド担当である河内が前日から成田入りして12日間、全行程に同行しました。
私は最初の3日間を同行しましたが、この道30年の私でもかなり大変な添乗だなぁと感じました。
それでも彼女は、最後まで病気やケガのお客様を出すことなく、しっかりと仕事をやり遂げてくれました。
■ 現場でしか身につかないスキルが一気に伸びた12日間
今回のツアーは、全社員総動員で対応した仕事でした。
- 都内のホテルが分宿だった
- セリアック(小麦アレルギー)の対応
- 東京メトロの移動サポート
- 新幹線での大人数誘導
- 広島の路面電車での円滑な移動
- 直前での行程変更
- 大型バス2台の運行管理
- イタリア語ガイドとの連携
などなど
手配カルテのボリュームが何枚にもなってしまいました。
特に、今回は3名のセリアックの方がいたのでその対応は毎回緊張の連続でした。京都での食事が対応ができず、近隣の対応してくれるお弁当屋さんで作ってもらい、それを旅行中に受け取りに走る!なんてこともしていました。

また今回は、イタリア語ガイドが2名同行していたのですが、そのレベルの差を指摘される場面があり、
「グループ手配の難しさ」
「ガイドの質が旅の満足度を左右する現実」
を私たち自身もあらためて実感することになりました。
どんなに綿密に打ち合わせをしても、現場で起きる“想定外”を0にすることはできません。それでも、その時にどう振る舞うかで結果は大きく変わります。
河内は、この12日間で確実に一皮むけたと思いました。
終わった後に
「担当者が集客・企画・手配・添乗まで一気通貫でやることの意味が分かりました」
と話してくれたのが印象的でした。
■ 旅行業の醍醐味は最後の「ありがとう」だと思っています
弊社は一人の担当者が企画・手配・添乗を一気通貫で行うようにしています。そうすることでお客様から“最後のありがとう”をもらえ、それが旅行業の醍醐味だと思っています。
今回のグループも、関空でのお別れのとき、涙でハグしながら別れを惜しむ光景があったと後から聞きました。
その瞬間に、すべての大変さが報われます。
どんな苦労があっても、やっぱりこの仕事の価値はここにあると思っています。
■ 反省点も多かった。だから次に進める。
もちろん、成功だけではありません。
- 食事が口に合わない場面があった
- アレルギー対応はもっと手配段階から考えておけばよかった
- ガイドの質のばらつきを指摘された
- 大人数の食事会場確保に苦戦した
- 都市間移動の最適解について再検討が必要
今回は、反省点は山ほど出てきましまた。
しかし、これらはすべて“次の改善”につながる財産です。
会社としても、今回の経験は大きな自信になりました。
大人数インバウンドの案件を無事終えたことで、会社としてもまた一歩前に進めたと感じています。
